刀煉

刀 古三原(無銘) (こみはら)

参考販売価格:¥580,000 税込
レンタル価格: ¥25,000 税込
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【参考販売価格】580,000円

古刀・備後 南北朝中期
特別保存刀剣鑑定書付き
探山先生鞘書き有り

刃長:68.6(二尺二寸六分強) 反り:1.3 元幅:2.95
先幅:2.28 元重ね:0.62 先重ね:0.50 穴4


鎬造り、鎬高め三ッ棟低い、中切っ先やや延びる。 表二筋樋、裏棒樋に添え樋をハバキ下で掻き流す。 鍛え、板目流れ心に肌立ち、所々地斑状の映り顕著に現れ、地沸厚く付き、地鉄良好。 刃文、直湾れ調で、刃縁良く沸付き、随所にほつれ、二重刃掛かり、刃中金筋、砂流し掛かる。 帽子、直調で沸付き大丸風となり、先掃き掛け返る。 茎大磨り上げ、先切り、鑢切り。 赤銅ハバキ。 時代研磨(ヒケ有り)。 白鞘入り。


【コメント】
 古三原とは、三原一派の中でも、特に南北朝中期から室町最初期掛けて活躍した鍛冶の総称で、右衛門尉正家、その子と伝わる左衛門尉正廣をその双璧とし、一派には正信らがいます。
 最上大業物鍛冶としても名高い正家には、南北朝中期特有の大切っ先で豪壮な作や薙刀直しが多く見られ、やや時代の下がる正廣、正信には、中切っ先の尋常な姿の作が多く見られます。
 作風は、直刃出来を本位とし、大和伝を色濃く示すもの、隣国備中青江気質を示すものがあります。また正家が最上大業物に列せられているように、同派の作は斬れ味鋭さでも良く知られています。
 本作は寸法二尺二寸六分強、切っ先がグッと延びて、元先身幅の差が目立たない南北朝スタイルを示しており、板目が流れるように肌立つ鍛えは、総体的に良く詰んでおり、随所に地斑状の映りが顕著に現れています。
 直湾れ調の刃文は、刃縁良く沸付き、随所にほつれ、二重刃掛かり、刃中金筋、砂流しがうねるように掛かるなど、地刃は良く出来ています。
 地に鍛えが出る箇所もありますが、地刃の見所多い、古三原正家風の出来を示した佳品です。

【レンタル一言コメント】
三原というと備前の傍でありながら大和伝での作刀をしている一派です。
特徴は、直刃調でありながら、刃の働きが多く、地肌は備前の板目肌もありつつ、特有の映りも見える事です。直刃はどこの地域でも焼いていますが、この特徴が見つけられると作刀地域がグッと分かってくるかと思います。
刀の基礎が詰まった一振りです。
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